デザイン思考法~基本からみるロジカルデザイン~【図解あり】

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こんな悩みはありませんか?

 

・デザインの正解が分からない。
・自分でデザインするとイメージとかけ離れたものができあがってしまう。
・デザインの基本や仕組みを知りたいのに方法が分からない。

 

こんな悩みはこの記事を読めば…

・デザインをロジカルに考えることができるようになる。
・デザインの良し悪しが分かるようになる。
・デザインの考える順序、仕組みが分かるようになる。

といった効果を感じていただける内容です。

 

 

結論
デザインの良し悪しは意図されたものであるかどうか、意味に細部までこだわれるかどうかできまる。

「なんのためにデザインをするのか」を理解しないままで手を動かすこと=デザインの迷宮入り。デザインには「何をどこにどうやって置くか」という問いに対して、絶対的な正解がない。“整列していて美しいもの”も環境や味方が変われば“単調でつまらないもの”になる。“文字数が多いごちゃごちゃしたデザイン”も“熱量がつたわるデザイン”になりうる可能性もある。一概に良し悪しは決めつけられません。ではどうするか、デザインを作る前に「どんな意図でつくるのか」を明確にすることで、その定義に対して、自分が想定するお客様にとっての正解をつくることができるのです。

 

 

 

POINT①

デザインする前に整理すること

 

もし仮に下記3パターンの依頼があったとして、デザインを比較してみましょう。

 

A.男女問わず料理の初心者が 朝食の作り方を 迷わないために 長くつかってもらいたい書籍

 

 

B.料理好きで関心の高い女性が 朝食のバリエーションを 楽しんでもらう 月に複数回発行される雑誌

 

C.生活にこだわりのある人が 上質な朝の風景に 憧れを持ってもらう 季節ごとに1冊でるムック

“どんな意図で”を明確にすることで、起案したデザインが正しいのかどうかを見直すきっかけになります。1度目に正解を出すことは難しいです。つくったものを何度も見直し、削り、組み直しを行うことで洗練されたデザインとなります。

 

補足
デザインをクライアントに提案すると意図を理解せずに依頼してきているパターンも多いです。
意図(ゴール)を依頼者、作成者ともに共通でもっておくことが最短距離です。
大変な作業ですが、まず“こんなものがあったらいいな”という正解の箱を話し合い、共通認識を持つことで同じゴールに向かっていくことができます。

 

POINT②

デザインの過程

⓪図解とラフ

デザインしたいことが整理できているか確認するため、図解やラフを描いてみましょう。もしうまく描けなければ、どこかあいまいな部分が残っているということ。始まる前からデザインが想像できるくらいじっくり考え、クライアントと話し合いを行いましょう。

図解といっても情報の階層構造が分かれば、簡単なもので構いません。親子関係なのか、並列関係なのか、1つを目立たせる内容なのかを判断します。後からそもそも間違っていたということが内容に不明点をなくしましょう。

ラフをつくる理由は、いきなりアプリケーション上で作業をはじめると、出来ることが多すぎて肝心の構成を見落としがち。手描きラフを描くと後々スムーズに作業が進みます。

①方向性を決める

かっちり区切るのか、にぎやかに強弱をつけて配置するのか、印象はぜんぜん違います。たとえば初心者向けのデザインであれば、なるべくわかりやすいほうが良いので、かっちり区切る。上級者向けのデザインであれば、料理のバリエーションを強調するためにランダムににぎやかに配置することをおすすめします。

②骨格をつくる

方向性がきまれば、中に骨格をつくりましょう。タイトルとコラムの位置とバランス、同じ大きさの写真を△型に配置したり、写真の並行、垂直に配置したりと、各カテゴリの配置を骨組みしていきましょう。

③キャラを立たせる

「デザイン=あれこれ飾りつけること」ではない。大きさ、書体、組み、形に気を配り、ひとつひとつの要素に個性をもたせるだけで、十分に印象をかえることができます。
強調だけでも下記のようなテクニックがあります。ご参考までに。

 

④足し算と引き算

ここまで進めてなお狙った印象に届いていない場合は「足し算」を行いましょう。装飾を行うと実はなくなってもいい箇所が見えてきます。「引き算」も忘れずに行いましょう。

⑤ブラッシュアップ

細部の完成度をあげていきます。全体を眺める引いた目線と、細部を観察する寄りの目線、その両方を持ってデザインをチェックしましょう。デザインの意図がちゃんと伝わっているか、それをさらに強めることができないか、探してみましょう。

例としては、紙色の明度を暗くすることでより文字を読みやすくすることや重要な文言のフォントを少し加工することで既成にない目のひっかかりをつくることができます。

 

ここまでの過程が終わればきっと納得のいくデザインができあがっているはずです。

 

実例とともにデザインの思考法についてご紹介してきました。デザインの正解は思考法にあると考えています。デザインを立ち上げる意味を把握し、適切な順序で確認することで最も伝えたいイメージでお客様に伝わりやすいデザインをつくることができます。この伝えたいイメージ=デザインであることがデザイン思考法の原点です。

参考文献

なるほどデザイン 目で見て楽しむデザインの本。 [ 筒井美希 ]

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